自動車が走行する際には、駆動力に対してさまざまな抵抗を受けています。
具体的には車体などが受ける空気抵抗、加速時に慣性力によって生じる加速抵抗、更にタイヤが受ける抵抗があり、これが転がり抵抗です。
タイヤの転がり抵抗には、
① 走行時のタイヤの変形によるエネルギーロス
② トレッドゴムの路面との接地摩擦によるエネルギーロス
③ タイヤの回転に伴う空気抵抗によるエネルギーロス
があります。
タイヤの転がり抵抗は3つの要因から構成 ①タイヤ変形 が9割程度の寄与 |
例として自転車を用いて説明しましょう。
タイヤの空気が抜けたとき、自転車を漕ぐペダルは重くなります。
これは転がり抵抗に影響を与える要素である空気圧が減少したため、
タイヤの転がり抵抗が増大したからです。
進行方向と逆向きの抵抗力のこと |
理想的なバネ(弾性体)は加えた力がバネに保存され、バネを解放すれば、加えられた力がそのまま戻ってくるため、エネルギーはロスしないことになります。 一方、ゴム(粘弾性体)に加えられた力は、変形により熱に変換されエネルギーを消費してしまいます。
ゴムを変形させるとエネルギーロスが発生 |